ここ最近のエッセンは天気も良く気温も上がってとっても春らしくなってきました。
また少しブログの更新が滞ってしまいましたが、仕事をしていたり
友人を自宅に招いて食事会をしたりと、楽しく生活しています。
復活記事を書いたときにフリーランスで料理関係の仕事を始めた・・
とお知らせしましたが、今回はその仕事の内容を少し書こうと思っています。
とある学校で料理教室の講師をさせて頂いている以外は、エッセンを中心に
個人受注でのケータリング的な事をしています。
ケータリングと言っても、大体は時間のかかる料理や半製品を自宅で仕込み
仕上げなどは先方様の自宅キッチンを借りています。
言わば、出張料理・・というところでしょうか(笑)
なので、殆どは仕事内容を写真に収める事はありません。
でもまれに「日本人」であるゆえ、お寿司のケータリングも受けたりします。
自宅で全てを仕上げて持って行くので、バッチリ写真を撮る事が出来ます。
会場の様子も先方様から撮影許可を頂いたので、一緒にご紹介したいと
思います。
今回の依頼は、ドイツ人のみ50人ほど集まるパーティーでのお寿司の
ケータリング。
私の担当するお寿司以外にも、ドイツのケータリング業者のメニュー、
先方様がご自身で用意されたり、招待されたお客様が持ち込んだ
手作りデザートなど、色々な料理が並びます。
ビュッフェ式のパーティーなので、きっちり50人分のお寿司では無いのですが
それでもいつもよりは量を作りました。
また、前日に先方様のお知り合いに海老や海苔も含めて、全く魚介のダメな方が
いらっしゃる・・という事をお伺いしたので、当初の予定より少し内容を変えて、
でも日本のお寿司のイメージが崩れないようにアレンジもしてみました。
まずは握り寿司から。
ドイツで用意できるネタは限られているので、種類はありませんが、
ドイツにおける「寿司」の認知度が高いなぁ・・と思わせるこちらを使いました。
こちらは冷凍のネタパック。
アジア食材店で売られています
切り揃えられた、海老、タコ、白身、カニカマ、火の入ったサーモン、ウナギが
各3~4切れずつ入っています。
こちらの冷凍パックの寿司ネタとマグロ、サーモンを用意
しました。
写真上の厚焼き玉子は自家製。右上のネタは巻き寿司用。
酢飯は約5合用意
しました。
こちらが出来上がり。
火の入ったサーモンとカニカマは使いませんでした。
握りはこのプレートと、もう少し小さめのプレート2台。
いなり寿司。
以前、生魚を使わないお寿司の依頼があったときに好評だった、
白ご飯に紅生姜を混ぜたタイプのいなり寿司を作りました。
(以前ご紹介したいなり寿司の記事は
こちら 。)
油揚げは油抜きしてから、出汁、醬油、ミリン、日本酒で煮込んでおきます。
炊いた白ご飯に、刻んだ紅生姜、白胡麻を混ぜました。
こちらを油揚げに詰めました。
こんな感じで仕上げ。
薄切りにして三杯酢に漬けておいたレンコン、下茹でした絹さやをトッピングして、
かんぴょうの代わりに、縦に細切りして下茹でしたポロ葱で縛りました。
海苔巻き(中巻き)はこちら。
今回の具はシンプルにキュウリ、玉子、カニカマ。
こちらを3本ほど作りました。
そしていなり寿司と一緒に盛り合わせました。
このプレートは1台。
それから裏巻き。
2種類を各2本ずつ。
いわゆるカリフォルニア巻き風に仕上げました。
こちらは、スモークサーモン巻き。
アボカド、スモークサーモンを中に入れて、外側もスモークサーモンで巻きました。
こちらは普通の裏巻き。
アボカド、カニカマ、玉子を中に入れ、外側は白胡麻のみ。
魚卵が苦手の人が多いという事で白胡麻を使いました。
こちらが盛り合わせたもの。
ちょっとセンスが無いかなぁ・・
ははは。
最後に、これは正直お寿司とは言えませんが、ゆかりご飯でお寿司風に。
白ご飯にゆかりを混ぜたゆかりご飯にキュウリを入れて細まきサイズにして
涙型に切りました。
これはいなり寿司と一緒に、魚介や海苔が全くダメな方用。
こちらが盛り合わせたもの。
イメージは日本の藤の花。
炒り玉子ご飯も一緒にして、紫と黄色・・なんて考えもあったのですが
炊いた白ご飯が足りなくなって断念(苦笑)
こちらが今回持参するもの全部。
大プレート2台、小プレート3台の計5台です。
さて・・。
友人に手伝ってもらい、会場へ運びました。
会場は自宅近くの湖畔にあるパーティールーム。
これはテラスから撮影しました。
続々とゲストの方々が集まってきています。
私のお寿司は前菜エリアにセッティング。
ちなみに、握り寿司はサビ抜きになっています。
これもワサビの苦手な方がいるからです。その代わりに、お好みで使えるように
別でワサビを用意しています。
もちろん、醬油、ガリも別盛りで。
基本、皆さまナイフとフォークを使うので、お箸も別に用意。
ちなみに、他の料理はこんな感じでした。
ドイツの業者の料理に、
主催者様の用意されたデザート。
パーティーが始まると、結構早い段階でお寿司は売り切れ状態になりました。
寿司を初めて食べたけれど、こんなに美味しいと思わなかった。
生魚は好きではないけれど、思った以上に美味しかった。
お米(多分酢飯)がおいしい。
いなり寿司を初めて食べたけれど、この皮(油揚げ)が豆腐なのは驚いた。
豆腐は味が無くて好きではないけれど、これは美味しい。
・・・などなど、色々お声を頂きましたよ。
嬉しい事です。
ドイツでも沢山のお寿司屋さんがありますが、日本人の居ないお寿司屋さんが
殆ど。(デュッセルドルフなど日本人の多い地域は別ですが。)
日本人がみたらビックリする寿司ネタを使っていたり、これが寿司・・?
なんていうもの見かけます。
なので、今回は出来るだけ日本のオリジナルに近い、でもドイツ人でも
美味しく食べられるようにアレンジしたものにしました。ですので、あえてドイツ人の
喜びそうな生ハムやお肉類は使いませんでした。
私は寿司職人ではないけれど、こういうドイツ人の方々の反応を見ると
嬉しくなって、もっと日本の味が広がれば良いなぁ・・なんて思ったりします。
こちらはオマケ。
パーティー会場に、日本で長い事
『庭師』の仕事をしていた方が、日本で着ていた作業着でいらしていましたよ。
ハサミなんかも本物(笑)
地下足袋も履いていらっしゃいました。
日本でもちゃんと見た事が無かったのに、ここドイツでお目にかかれるとは・・♪